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大日本住友製薬株式会社(現:住友ファーマ)

博士対象のイベントを通じて優秀な人材を採用
自らテーマを見つけ、仲間とともに進める学生を求める

大日本住友製薬株式会社(現:住友ファーマ)

業 種

医療・製薬

従業員数

1000名

2005年、大日本製薬株式会社と住友製薬株式会社が合併し、「大日本住友製薬株式会社」を設立。医薬品事業を中核事業として展開。精神神経領域・がん領域・再生細胞医薬分野の3つを重点領域としている。日本のみならず海外への進出を強化しており、北米を中心に中国等のアジアへの進出も展開中。現在の海外売上比率は約65%を占め、グローバルな新薬の研究開発に全力を注ぐとともに、顧客視点に立った医薬品の情報提供活動を行っている。

博士対象のイベントを通じて優秀な人材を採用

自らテーマを見つけ、仲間とともに進める学生を求める

採用担当の板倉様にお話を伺いました。

―――アカリクのサービスをご利用されてどれくらい経ちますか?

板倉:私が採用担当に着任した2015年から既に利用していました。少なくとも5年以上は経っていますね。当社は博士の採用に力を入れているので、理系の博士を対象にしたイベントが充実しているアカリクのサービス内容には非常に満足しており、利用を継続させていただいております。

―――これまでの採用の状況を教えてください。

板倉:採用担当になってから、新入社員は例年50名から60名程度採用することが多いです。全体の採用数のうち営業職がほぼ半分で、私が担当する研究職・開発職の占める割合も半分ほどです。研究職というのは薬のタネとなる化合物の実験を通じて仮説検証しながら創っていく職種になります。一方、開発職は出来上がった化合物を人に使っていただいて有効性や安全性を評価する、いわゆる治験を行う職種です。当社では、研究職・開発職については基本的には大学院生以上、つまり修士及び、博士課程のみの採用となっています。その理由は、大学でしっかりと教育を受け、サイエンスを磨いて、その経験を基に現場で活躍できる方を望んでいるからです。特に自由な社風の当社では、若手でも早い段階で責任ある仕事を担うチャンスが多々あるので、比較的自律心の高い博士人材を採用する割合が多いですね。


一度に多くの、多様な学生に会えるのがイベントの魅力

―――主に博士採用の際に、アカリクのイベントをご利用されているのですか?

板倉:はい。アカリクイベント経由で入社する博士は、毎年数人います。大学を問わず優秀な学生と接点が持てることが、アカリクのイベントの魅力です。当社のようなダイバーシティな視野を持つ企業にとって、偏りのないバラエティに富んだ学生にお会いできるメリットがあると思います。

―――アカリクのイベントでは優秀な学生と会えるとのことですが、イベントに参加されてのご感想を教えてください。

板倉:一般的に博士や修士向けのイベントで多いのは学内セミナーと言って、一大学の学務課や生協などが主催することが多く、学内の学生しか参加できません。一方、アカリクが開催するイベントの場合、全国どの大学からもエントリーが可能なので、いろいろな学生に一括してお会いできるというのが大きなメリットだと感じています。当社では採用の際にはあまり学歴や出身大学を気にしていないため、どの大学というよりも優秀な方にお会いする機会が増えることはありがたいことです。

中でも、博士を対象にしたイベントはかなり参加者が多く、1回のイベントで多様な学生にお会いできます。例えば、2019年に参加した「博士・ポスドク対象 キャリアイベント」では大阪・東京合わせて100人以上の学生にご来場していただきました。各参加企業による3分間のプレゼンテーションがあったり、企業ブースごとに分かれた少人数制の説明会を行ったりと、多数の学生と広く深く接点を持てるという点で効率的に採用を進められたと感じます。

また、アカリクのイベントは、企業ブースでの説明会前に、学生に対して就活全般に関するセミナーなどが行われます。ここでは、就活に対する心構えであったり、業界に関する考え方であったり、学生たちの就活を応援するような取り組みをされているな、と感じています。


採用したいのは「挑戦心と自律心のある人」

―――どういった学生を採用したいのですか?

板倉:挑戦心と自律心のある方です。その二つをキーワードに、これまでも採用活動をしてきました。特に研究職でいうと、自分でテーマを見つけ出して、仲間と共に進んでいけるような方をイメージしています。企業によっては、「このテーマだけをやって!」とトップダウンな形で仕事を振り分けるところもあるかと思います。しかし当社の場合、上から言われたテーマをこなすだけではなく、自ら研究テーマを立案したり、仲間と共に新しいテーマを立ち上げ動いていくといった働き方となります。そこで、挑戦心と自律心を持ち合わせた方に来てほしいと考えています。

さらに、採用したい学生の研究内容についてですが、精神神経領域、がん領域及び再生・細胞医薬分野など当社の重点領域を専門に学んだ方はもちろんのこと、重点領域以外の方にも広く門戸を開いています。例えば、アカリクイベント経由で入社した博士社員は、大学時代昆虫の研究をしていたのですが、今は精神神経領域の研究職でバリバリ活躍しています。当社には、学生時代に学んだ研究内容を問わず活躍できる土壌があるのです。ですので、当社の研究職採用では、専門性に加えて未知の課題に立ち向かうという「研究者としての気質」を見ています。私自身、研究出身ということもあって、重点領域以外の分野を学んできた方でも研究概要を見るとどのようなことを学んできたかを理解できますし、当社の研究につながる部分を見つけ出すことも可能です。実際にお話を伺うことで、さらにその方の研究に対する姿勢も伝わってきます。逆に、「研究者としての気質」が高くなければ専門領域がマッチしていても入社後の活躍は難しいと思います。そういう意味で、各大学のいろいろな分野で学んできた優秀な学生が集まるアカリクのイベントは当社にとって採用したい人材を集客できる貴重な“出会いの場”だと考えています。

―――アカリクのイベントを通じ、学生に対してどのようなアプローチをされているのか教えてください。

板倉:研究・開発職を志望する学生と最初に接点を持つのは私となります。私自身、当社の研究職出身ですので、研究・開発現場の「ありのままの姿」を伝えることを心掛けています。アカリクのイベントでお会いして、私からお声がけすることもありますし、学生からお声がけいただくこともあります。そのような場合、双方で情報交換はさせていただきますが、早期に選考することはありません。また当社について、「もうちょっと深く知りたい」という方には、当社の研究員を紹介することもあります。あくまで私は、当社の研究・開発現場のリアルを学生に正しく伝えるための代表です。本選考に入った際の評価は、採用担当の私ではなく主に現場で働く人たちです。


通年採用への対応策などアカリクに期待

―――今後、アカリクに期待することはありますか?

板倉:これまでアカリクのサービスを利用してきて、不満な点は全くありません。ただ、今後の課題として、新卒採用が通年採用となった場合の対応について、戦略を練らなければなりません。通年採用となれば、1年を通して自由なタイミングで採用選考を実施できるとあって、各社の採用戦略が採用結果の成否に大きく関わると思います。当社が通年採用において先手を打っていかに優秀な学生を獲得できるか・・・その戦略について、アカリクの担当者に相談させていただきたいと考えています。

また当社は、医薬品以外の領域を含む新たな医療の確立をしようと、2019年4月に「フロンティア事業推進室」を新設しました。推進室では、医薬品事業の知見をベースにデジタル技術を応用させ、予防や診断、治療後の介護期も包括した新しいヘルスケアソリューションの開発を手掛けています。ですので、近々にITやデータサイエンスなどの分野に特化した人材の採用も検討しております。既にアカリクでもIT系人材に特化したイベントを開催されているので、今後も多様な人材を採用するため、アカリクのサービスを継続して利用していきたいと思います。

※所属・記事内容はインタビュー当時のものです。