院卒人材は採用すべき?メリットとデメリットを解説

新卒採用をする上で、大学院を修了した人材、いわゆる院卒人材の採用は1つの選択肢です。
(注:通常、大学院は「修了」するものであるため、「院卒」という表現は正しくありませんが、一般的な表現として浸透しているため、本稿において採用しています)

院卒の人材は優れたスキルを持っていることがメリットですが、一方で採用にデメリットもあるのではないかと、判断に悩む人事の方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では院卒人材を採用するメリットとデメリットをそれぞれ紹介し、院卒人材が活躍できる会社づくりについてもアドバイスをいたします

院卒人材を採用するメリット

大学院を修了した人材には、学部卒の新人にはないスキルがたくさんあります。

院卒人材を採用するメリットは豊富ですので、具体的に4つ見てみましょう。

即戦力として期待できる

院卒の人材は、その知識量や能力の高さから、即戦力として期待できると評価されています。

実際に、院卒の採用を経験した人事担当のうち、61.5%が彼らの活躍を実感しているようです

「Q1.あなたは、自社の採用活動において、大学院修了者を採用してよかったと感じますか。」(n=104)と質問したところ、「非常に感じる」が30.8%、「少し感じる」が24.0%という回答となりました。

出典:PR TIMES

主な理由としては、「大学院で培った思考力が業務で活かされていると感じるから」「大学院で培ったスキルが業務で活かされていると感じるから」など、大学院で身についた能力が仕事で役に立っていると感じていることがわかります。

専門的な知見を持っている

院卒の人材は、自身の研究分野に関する知識が豊富です

大学院では研究室に所属し、1つの分野について研究を進めていくため、その分野の専門家として多くの知識が身に付きます。

学部でも卒業論文を書くためにテーマを決めて研究したり、所属している学科や研究室で学んだりしている点は共通しています。

しかし、学部生と大学院生とでは、研究にかける時間とその密度は段違いです。

もし、自社で特定の分野に特化した専門職を採用したいなら、院卒学生の採用が適していると言えます。

ロジカルな思考力に優れている

大学院で取り組むのは「勉強」ではなく「研究」のため、院卒の人材には根拠をもとに説明する能力や、順序立てて考える力が身に付いています

こうしたロジカルな思考力は、仕事でも大いに求められるものです。

論理的な思考に慣れていないと、まずはものの考え方から教育する必要があります。その点でもロジカル・シンキングをいかして仕事ができる院卒は、教育コストの面でもメリットがあると言えるでしょう。

問題解決や分析の能力が高い

大学院の研究を通して、問題を解決したり、膨大なデータを整理して分析したりする能力も身に付きます

これらは、ソリューション営業やコンサルティング、データサイエンティストやマーケターといった職種には必須のスキルです。

一見、大学院での研究内容とは関係がないように思える仕事でも、研究で培ったスキルが発揮されることも少なくありません。

院卒人材を採用するデメリット

ここまでのメリットを考えると、院卒の採用は良い面ばかりに思えるかもしれません。
しかし、院卒の採用にはデメリットがあると指摘されていることも事実です。

どのような点が問題なのか、次の3つを見てみましょう。

採用ミスマッチのリスクがある

大学院に通っていると、修士の学生は2年間で研究も就活もしなければなりません。修士論文のために時間を割いていると、就職活動に使える時間は必然的に限られます。

そのような場合、入社後にミスマッチとなる可能性も高くなるのです。

中には、短期間で就職先を決めるために、よく自己分析や企業の比較検討をせずに就活を終えてしまうケースも十分あり得ます

また、社内に院卒の人材があまりいない場合は、価値観のギャップにも注意が必要です。話の合う仲間や打ち解けやすい人がいないと、せっかく採用した院卒の人材も孤立し、定着しない懸念があります。

年齢と社会人経験にギャップを感じやすい

院卒は学部卒よりも年収が高くなりますが、新卒である点は変わりません。人によっては、専門知識は優れていても、ビジネス面で対価ほどのスキルを感じられない可能性もあります。

また、既存のメンバーと比較したときに、年齢と社会人経験にギャップを感じやすいこともよくある悩みの1つです。

院卒の場合、修士卒であれば24歳前後、博士卒であれば27歳前後となり、学部卒なら中堅社員になっている年齢に相当します

年下の社員が上司になる可能性もあるため、双方にマネジメントやケアを怠らないことも必要です。

学部卒に比べると人材の数が少ない

スキルの高い院卒を採用したいと思っても、採用市場にいる院卒の人数は決して多いとは言えません

文部科学省の「学校基本調査」によると、令和3年度に学部卒で就職した人が432,790人いるのに対し、院卒で就職した人数は修士が54,386人、博士が10,919人と非常に少ないことがわかります。

加えて、採用においては売り手市場の傾向が続き、採用のハードルそのものが高くなってきていることも特徴です。

優秀な人材であれば、複数の企業が内定を出して取り合いになり、苦労するケースが絶えないかもしれません。

院卒と学部卒/第二新卒との違い

院卒とよく比較されるのは、学部卒や第二新卒です。

若手人材という点では共通していますが、それぞれに異なる特徴があるため、採用担当はその違いをよく理解しておく必要があります。

院卒と学部卒の違い

学部卒(学卒)は4年制大学の卒業生を指し、短大卒や専門卒は含まれません

また、医学部や薬学部など6年制の場合も、大学院に進学していなければ、広い括りでは学部卒と言えます。

学部卒は院卒と違い、研究に費やしている時間はそれほど多くありません。そのため、専門知識や能力面では院卒に劣ることもあります。

一方で、研究で忙しい院卒と異なり、学部卒はアルバイトやサークルなどさまざまな活動に打ち込める特徴もあり、学業に限らない、ユニークな経験をしている人材も多くいます。

院卒と第二新卒の違い

第二新卒とは、新卒で入社後3年以内に離職し、転職した人材を指します

新卒を22歳とすると第二新卒は25歳までとなり、その間の転職回数は問いません。

新卒入社から一定の年数が経過していると、年齢は院卒と同じくらいの場合もあります。しかし、第二新卒の場合はファーストキャリアでビジネス経験を積んでいるため、ビジネス的な知見では院卒よりも優れていると言えるのです。

ビジネス経験がない院卒に比べると、第二新卒のほうが仕事のキャッチアップが早い場合もあります。

院卒の人材を育成する方法

院卒を採用するデメリットのうち、「年齢と社会人経験のギャップ」は特に悩ましい点ですが、解決する方法は単純です

次の2点を参考にし、院卒の人材が成長・活躍できる企業を目指しましょう。

研修や教育はしっかりとおこなう

院卒の人材はスキルが高くても、企業に就職して働くのは初めてのことです。社会人基礎力や業務の基本的な進め方については、学部卒と同じようにフォローが必要だと心得ておきましょう。

ビジネスマナーや事業の仕組み、会社での過ごし方など、初めの段階で覚えることはたくさんあります。

しかし、「地頭が良い」と言われるような優秀な人材も多いため、きちんと教育すればどんどん成長していくことも期待できるのです。

スキルを発揮できるポジションや業務を選ぶ

院卒のスキルを最大限にいかすには、能力がマッチするポジションや業務を選んでアサインすることです

せっかく大学院で頑張ったのに、そこで学んだことが全くいかされない仕事では、院卒のモチベーションは大きく下がってしまいます。

早期離職のリスクを低減するためにも、本人のやりたいことや適性にぴったりの仕事を依頼すると良いでしょう。これは、院卒に限らず人材育成においては大切な視点です。

就活をしている段階では、世の中にどのような仕事や働き方があるか、十分にわかっていない学生も少なくありません。

企業説明会のようなイベントや、カジュアル面談などを通して、採用の前に自社の事業や仕事について伝えるのも大切なことです。

院卒の人材を採用する方法

最後に、院卒の人材を採用する方法についてご紹介します。

デメリットの部分でも触れたように、院卒の人材は限られているため、工夫して採用活動をおこないましょう

1人でも多くの人材と出会い、接点を持つためにはどうすれば良いか、次の方法を参考にしてみてください。

大学院や研究室に求人を出す

手っ取り早いのは、大学院や研究室に求人を出すことです。学校によっては推薦の募集をしてくれるため、学生からの認知度を高める上でも効果的と言えます

自社に院卒の人材がいれば、卒業した大学院を紹介してもらうのも一つの手です。

卒業生のコネクションがあるとわかれば学生にもメリットがあり、OB・OG訪問を通して会社について知ってもらうこともできます。

院卒の集客に特化した媒体を使う

求人の掲載やスカウトをするなら、院卒の集客に特化した採用媒体を選ぶことも大切です。

いろいろなサービスがありますが、その中でも「アカリク」は他の媒体とは違った特徴が2つあります

1つ目は、理系学生に特化していること
理系の幅広い分野で知見を積み重ねている人材は、エンジニアのような技術者・専門職の採用に適しています。

2つ目は、大学院生・ポスドクをターゲットとしていること
理系学生の中でも院卒やポスドクに焦点を絞り、ポテンシャルの高い新卒採用をサポートしています。

「アカリク」の利点をさらに挙げるなら、ダイレクトリクルーティングサービスであることです。
しかも、スカウト開封率は80%以上・返信率は約40%とアクティブな人材が多く、効率良くターゲット人材に出会えます。

サービスサイトURL:https://acaric.jp/
企業向けサイトURL:https://biz.acaric.jp/
運営会社:株式会社アカリク

まとめ:院卒の採用はメリットが多い!

院卒は大学院の研究で培った高いスキルや、豊富な知識量が魅力的な人材です
自社の事業を支える人材の採用において、院卒は非常にメリットが多いと言えます。

教育面や採用難といったデメリットに関しては、工夫して採用活動や育成プログラムを展開していくことが必要です。

アカリク」ではお試しの利用やスカウトもできますので、ぜひ活用してみてください。