採用の効率化をする方法は?デジタル化や業務フロー改善のやり方

採用は業務内容が多岐にわたり、作業や考える時間が多いため負担も大きくなりやすい仕事です。
少しでも快適に業務を進めるために、採用の効率化は今や欠かせません。

デジタル化できていると思っていても実は手作業が多い、選考情報の管理が煩雑など、効率化に課題を感じている人事の方は多いのではないでしょうか?
そこで、この記事では効率化の方法を具体的にご紹介します。

効率化によって採用の質が上がれば、優秀な人材の獲得にも繋がり、企業の競争力アップにも大きく貢献します。
ぜひ参考にしてみてください。

採用を効率化できていない組織の課題

採用の効率化ができていない組織では、どのような問題があるのでしょうか?
前提として、業務の多さが挙げられます

業務の多い採用活動を効率アップさせるには、「業務を減らす」「処理のスピードを上げる」の2点が重要です。
方法については後ほど解説しますので、まずは主な課題を3つ見ていきましょう。

膨大な応募者の対応に追われている

応募者が多ければ、その分だけ採用にかかる工数も増加します。
あるいは、応募者が少なくても一人ひとりに時間をかけて対応し、業務量がパンクしていることもあるでしょう。

採用ではコミュニケーションが非常に重要であり、応募者へ適切な対応をすることはもちろん、丁寧さやフォローアップを重視した「応対の良さ」も大切だと言えます。
しかし、品質を保ちながら多くのエントリーを捌くのは、時として困難が生じるものです

また、応募者の対応を進める過程では、求人媒体の担当者やエージェントなど社外との取引も活発です。
採用担当の仕事は多岐にわたるため、効率化できる部分から工数をカットしなければ、業務が回らなくなってしまいます。

複数人での管理体制に問題がある

「いつ」「誰が」「何を」対応したかを適切に管理できていますか?
採用をチーム体制で対応している場合、メンバー間の情報共有や進捗管理は必須と言えます。

しかし、採用は「初回対応」「一次面接」「オファー面談」などフローが多く、管理が行き届かないと対応の遅れや漏れが発生しやすくなります。

また、複数の採用チャネルを展開していると、経路ごとの対応にも手間がかかるもの。
管理の不十分さは、効率を下げる原因となってしまいます。

手作業が多くデジタル化できていない

アナログな対応や手入力が多く、デジタル化できていない部分があることも、業務が非効率となる原因です。

とはいえ、採用業務の一部は自動化しにくいことも事実です。
訴求文を含めた求人票の作成や、面接結果の判断など、どうしてもヒューマンリソースが必要になるもの。

Excelやスプレッドシートを使って作業していたとしても、更新や編集に時間がかかっており、効率化の面ではまだまだ課題が残る場合もあります

採用の効率化をするメリット

採用の効率化をすると、社内と応募者のどちらにもメリットがあります

人事スタッフの負担を軽減できるだけでなく、応募者にもベネフィットがあることを知っておきましょう。

人事部の業務負担が減る

採用の効率化が叶えば、人事部や担当者の負担を減らせます。
現状、必要な採用業務は主なものだけでも以下のように膨大です。

  • 採用計画を立てる
  • 求人媒体を選ぶ
  • 求人票を作る
  • 説明会や懇親会を企画する
  • 選考を管理する
  • 内定者をフォローする

人事部門は採用以外にも通常業務があるため、仕事を円滑に進めるためには効率化が必要です
加えて、既存業務のリソースを削減できれば、新たな施策を企画する時間も生まれます。

採用のスピードが向上する

採用を効率化するもう1つのメリットは、対応スピードの向上です。

今まで工数がかかっていた業務も効率化すれば、作業時かかる時間が減ってスピーディーに処理できます。
応募者へのレスポンス速度も上がります。

返信や対応のスピード感は、候補者目線でも高評価となるものです
また、優秀な人材を他社に取られないためにもスピード感は重要であり、採用の成功にも繋がります。

採用の効率化をする方法|業務フローの見直し

ここからは、効率アップに繋がる方法をテーマごとにご紹介します。

まずは業務フローの見直しを通じて、無駄を省くことに注力してみてください

無駄なフローを削減する

「面接が多い」「稟議が長い」など、客観的に見て無駄になっている部分はありませんか?
以下は一例ですが、採用業務の一覧を作って人事採用業務の棚卸をすると、変えられる部分が見えてくることがあります。

(例)

業務フロー 一次面接 二次面接 三次面接 内定者フォロー
内容 採用担当が行う 部門のマネージャーが行う 代表が行う 採用担当が行う
フィードバック 大まかな判断に必要 希望部署との相性判断やスキル理解に必要 現状、二次面接でほぼ結果が決まるため不要なのではないか? 三次面接をカットして、内定者フォローで代表にも協力してもらおう!

業務フローの長さや無駄は、採用のスピードを落とす原因にもなります。
先述したように、スピード感を重視して優秀な人材を獲得するためには、フローの見直しが効果的と言えます

採用の基準を明確にする

人事部や現場のマネージャーなど、選考に関わる人員で同じ基準を持ちましょう。
共通認識が足りていないと、「採用担当間で意見が割れる」「一次面接で合格とし、内定を予想していたが二次面接であっさり覆された」といった工数の無駄が発生します

求める人材はどのような要素を持っているか、要素ごとの優先順位はどうかなど、採用の基準を定めて組織の標準化を図りましょう。
適性診断を取り入れて、ある程度の絞り込みをしておくのも手です。

属人化の解消にも繋がり、特定の担当者に負担が集中するケースを回避できます。

採用の効率化をする方法|DXの推進

DX推進が支持されるようになったのは、採用の現場でも同じです。
特に、リモートワークが注目を浴びる昨今では、オンラインの手軽さや利便性を良しとする人も増えてきています

どのようなDX施策があるかを見て、自社でも活用できるかを検討してみましょう。

オンライン対応を増やす

説明会や面談であれば、オンラインでも実施できます。
Web面接向けに最適化されたシステムもあるので、ぜひ活用してみましょう

(例)オンライン面接ツール「SOKUMEN」

出典:SOKUMENサービスサイト

手間のかかる日程調整を簡単にするには、予定調整に特化したツールの活用もおすすめ。
オンライン会議ツール「Zoom」や「Google meet」「Microsoft Teams」などのリンクを自動で送付できれば、さらに便利です。

(例)日程調整自動化ツール「TimeRex」

出典:TimeRexサービスサイト

オンラインツールの駆使は応募者の負担減にも繋がり、対面での接触が難しい遠方の人材にもアプローチできる点が優れています。

採用の管理システムを導入する

採用管理システムはATS(Applicant Tracking System)と呼ばれ、注目度が高まっています

主なシステム3つを見て、機能や特徴を見てみましょう。

ジョブカン採用管理

「ジョブカン採用管理」は、応募を獲得してから採用が決定まで、一連の業務を一元管理できるサービスです
勤怠や請求書などを管理できる「ジョブカン」シリーズの1つで、低価格から利用できることが特徴です。

外部のカレンダーアプリとも連携ができ、スケジュール管理も簡単。
応募者の個人情報はクラウドに保存できるため、セキュリティ面も自社でデータを保持するより安心できます。

求人媒体とも連動させられ、理系の大学院卒の採用に特化した「アカリク」の応募データも管理できます

料金 月額8,500円〜
無料トライアル 30日間可能

「ジョブカン採用管理」サービスサイト
提供会社:株式会社DONUTS

採用一括かんりくん

「採用一括かんりくん」は、応募情報の集約や評価シートの作成、分析などあらゆる採用業務効率化できます
シンプルでわかりやすい設計を強みとし、候補者とはLINEやZoomで簡単にやり取りできます。

SlackやChatworkと連携できるから、通知をもとにスピーディーな対応も可能。
取り込むデータの数やアカウント数による料金の変動がないため、組織が拡大しても安心して利用を続けられます。

料金 要見積もり
無料トライアル 要問い合わせ

「採用一括かんりくん」サービスサイト
提供会社:HRクラウド株式会社

sonar ATS

「sonar ATS」は、採用のまつわる各種オペレーションの自動化やデータ集計を支援します
進捗をフローチャートで表示する機能や、応募者へのリマインド連絡の自動化など、便利な機能を備えています。

導入実績は1,000社で、中小企業から大企業までさまざまな規模の会社で使われています。

料金 要見積もり
無料トライアル 要問い合わせ

「sonar ATS」サービスサイト
提供会社:Thinkings株式会社

採用管理システムについてもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

おすすめ採用管理ツール10選!導入するメリットも紹介

採用の効率化をする方法|アウトソーシング

業務量を丸ごとカットするために、採用代行に依頼する方法もあります。
採用代行はRPO(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれ、採用業務を外注できるサービスです

採用業務の一部や全部など、代行を任せる範囲は決められます。
予算も考えながら、何を依頼するかを決めて業者を選定すると良いでしょう。

利用することで、専門家の採用のノウハウを得られるメリットもあります。

業務の内容や費用について知りたいに向けて、以下の記事で詳しく解説しています。
採用代行には法人とフリーランスの両方がありますので、両者の違いも見てみましょう。

採用代行を請け負うフリーランスとは?法人との違いもご紹介

まとめ:採用の効率化は現状の見直しが大切!IT化にも積極的にトライしよう

採用の効率化のためには、現状の課題を洗い出して見直すことから始めましょう
その上で、フローの再構築やIT化などに取り組む手順が最適です。今まで使用していなかったツールの導入も、積極的に検討してみてください。